大型書店で気づいたこと「お気に入りの本を探すのは容易ではない」

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最近、はまっている作家の「本を買おう」と、徒歩で書店に向かう。世間はGWの真っ最中。しかし平日のせいか行き交う人も少なく感じる。外国人観光客らしい人たちはよくみかける。日差しは暑く感じ、初夏を思わせる気候。建物の陰に沿って歩く、すき間風が冷たく気持ちがいい。駅前のビルに目的の書店はある、その内に入る。書店独特の良い香り、心地がよい。

目指すは、「穂村弘」のエッセイだ。彼の文章の表現は、とても親近感がある。世代も同じであるのも一つの理由なのだろう。文章力の無い私にとって彼は、お手本であり、わが師匠である。

早速、本探し『穂村、ほむら、ホムラ…』あれっ…みつからないな。作者名で探すのは、大変な作業だこと。店員さんに尋ねれば、簡単に見つかるはずだ。しかし、私は安易に助けを求めることはしない。昔からそうだった。

小学校低学年から読めない文字も漢字辞典で画数、音読みで探したりした。六名兄弟の末っ子の私は、直ぐに姉や兄貴に答えを求めれば、『これくらいも知らないの』という笑みで教えられるのが嫌だったからだ。人に笑われるのが嫌なものだから隠れて調べるクセがついているのである。

この齢になっても、性質は変わらない。素直じゃない自分。プライドが高いのか。話が逸れてしまった。話を戻そう。

書物の量が半端ないのが大型書店。求めているものを探すのは、容易ではないな。本を探す方法は、ジャンル別で探すか、あとは出版社別、作者名別でしかない。

私が欲している本をネットで検索してみた。出版元が「講談社」とあるので講談社文庫コーナーで探す。そこでもみつからない。なにも穂村師の本は、講談社だけではないのに気づく。出版社別に拘らず、ほかも探そう。角川書店でも幻冬舎、小学館文庫でも良いはずだ。文庫本がある島を片っ端から探してみよう。

だいたい作者名はア行から並べられている。著名な作家であれば、プラカード(仕切り板)で大きく表記されて目立つ「芥川龍之介」「太宰治」なだたる名、そもそも「穂村」は無い(師匠すいません)。しかし、あることに気がついた。プラカードの作者名だけじゃないんだね。名だたる名の間に早坂、林、原田、・・・星、あった穂村、師匠みっけ。

タイトルに惹かれ「もしもし、運命の人ですか」を手にする。パラパラめくると恋愛モノか?今さら、この齢で。棚に戻す。「蚊がいる」と「もうおうちへかえりましょう。「世界音痴」を棚から抜き出し、ぱらぱら。面白そう。三冊を片手で持ち、そのままレジへ進む。

私が穂村師の本に出合ったのが、一週間前。ブログネタを求めて、中古本屋さんで。一時間くらい店内を彷徨い歩き「君がいない夜のごはん」のタイトルに目がとまる。本を手に取りパラパラ。作者と同じ世代だからか、共感するところが多い。これは参考になりそうだぞ。これから「穂村弘」を吾、師と仰ごう、と。

  

ABOUTこの記事をかいた人

1963年生まれ 一級建築施工管理技士、介護福祉士・・・青年期は、電子工学を学びコンピュータの魅力にハマる。 成人期は、建築関連の仕事に就き、2004年に自身で設計・確認申請・施工しマイホームを建てる。中年期は、介護・福祉の現場を経て関連のセミナー講師、ブロガーとして活動。