新元号まで延命を望むか自然に委ねるかの選択

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昨夜、施設から母親が「意識が遠くなっている」と今から救急搬送すると連絡が入った。血液検査やレントゲン撮影を終えて、医師は「誤嚥性肺炎」と診断された。母は93歳と高齢で身体的に病気が良くなることは少ないだろうとの見解である。それで下記のような家族の意向を確認する為の書面を渡された。

ご意向確認書

私およびその家族は、今回の入院における治療において、このたびの質問の趣旨を理解し、病院側に対し下記のような我々の意志を伝えます。

1.心肺蘇生法(心臓マッサージ・気管挿管・電気ショック)

心肺停止時(心臓が止まると、呼吸も止まります)に、間欠的に胸を圧迫し、心臓からの血液を脳などの重要臓器に送り出す心臓マッサージと口から気管の中に管を入れ、人口呼吸を行う処置を同時に行うことです。また、心停止の原因が致命的な不整脈の場合、心臓に機械で電気ショックを与える処置を行うことです。

体格の良い医者が馬乗りになり、心臓マッサージを施すことになるので、骨がもろくなった高齢者はバキバキと折れる音がしても蘇生を続けないといけない(家族が停止を希望するまで行う)。蘇生をする医者の気持ちも辛いはずです。̻ ☑希望しません。

2.気管挿管

呼吸状態が著しく悪化した時に、口から気管の中に管を入れこの管を通して、人工呼吸器で呼吸管理を行う処置のことです。

うちの母は認知症で自分の意志を伝えることができません。苦しい思いも、伝えることができないのです。☑希望しません

3.昇圧剤

血圧が低下した時に、血圧を上げるために使う薬のことです。

☑希望しません

4.血液透析

腎臓の働きが悪くなり(通常尿がでなくなり)、高カリウム血症や心不全が起った時、太い針を首や太ももの付け根の血管に挿入し、人工腎臓で血液中の有害な物質や過剰な水分を取り除く装置です。

首に太い針を刺されてと表現していますが腕などに動脈と静脈を接合するシャント造設をします。週に3回も透析を行わないといけない。生きるためには必要だが… ☑希望しません

兄と私、妻で判断した。私たち以外にも病院にこれなかった姉たちにもラインで意向の確認をした。

姉の意向も確認できた。

家族にとっては苦渋の選択だが、これは大正、昭和、平成の3つの時代を生きた最善の選択だと信じたい。

新しい年号まで45日となる夜の出来事であった。

※アイキャッチ画像はF. MuhammadによるPixabayからの画像

ABOUTこの記事をかいた人

1963年生まれ 一級建築施工管理技士、介護福祉士・・・青年期は、電子工学を学びコンピュータの魅力にハマる。 成人期は、建築関連の仕事に就き、2004年に自身で設計・確認申請・施工しマイホームを建てる。中年期は、介護・福祉の現場を経て関連のセミナー講師、ブロガーとして活動。