ケアプラン(介護計画書)の変更があれば、ケアマネージャー、事業所担当者、利用者、利用者家族による会議が開催される。
今日は、私の母が利用している通所介護(大規模型Ⅱ)のサービス提供時間の変更に伴う会議があったので記録を残したいと思います。
3年に1度見直される「介護報酬改正」
平成30年4月1日介護保険改正により利用料の変更がありました。詳しくは記載しませんが、要介護5(母の介護度)を少しだけ説明したいと思います。
改正以前のサービス時間は、9:00~14:45の5時間以上7時間未満で改正後は、9:00~16:15の7時間以上8時間未満となります。
なぜ、サービス時間が延長されるのか?
今年4月からの介護通所介護の基本報酬は、事業所規模(地域密着型、通常規模型、大規模型(Ⅰ)・(Ⅱ))に応じて設定され、サービス提供1人当たりの管理的経費を考慮し、大規模型は報酬単価が低く設定される。
直近の通所介護の経営状況について、規模別に比較すると、規模が大きくなるほど収支差率も大きくなっており、
また、管理的経費の実績を見ると、サービス提供1人当たりのコストは、通常規模型と比較して、大規模型は低
くなっている。
要するに大規模の通所介護は、利益率が高いと理由で低い単位で設定されているのです。
平成30年度の介護保険報酬改正
今回の介護保険法改正で基本報酬はどのように変更されるのか・・・
改正前のサービス提供時間で算定すると、通所介護Ⅲ25で946単位(利用者負担額)。改正後は、5時間以上6時間未満になるので、通所介護Ⅲ35となり890単位なので、▲56単位の減になります。うちの母は週2回大規模型のデイサービスに通っているので、56×8=448単位(¥4,480)の減少となります。
それで、今月からサービスの時間を延長することになったと思います(通所介護事業所の都合ですけど)。サービス提供時間を7時間以上8時間未満にすることで、単位が1038単位となり92単位、月(4週)で736単位(¥7,360)増額となります。
私たち利用者家族の場合は2018年の介護報酬改定で利用料が増えたのですが、大規模型の報酬は下記の表のとおり減額になっております。
大規模型通所介護(Ⅱ)の場合
旧)7時間以上9時間未満 | 新)7時間以上8時間未満 | |||
要介護1 | 628単位 | → | 595単位 | ▲33単位 |
要介護2 | 742単位 | → | 703単位 | ▲39単位 |
要介護3 | 859単位 | → | 814単位 | ▲45単位 |
要介護4 | 977単位 | → | 926単位 | ▲51単位 |
要介護5 | 1,095単位 | → | 1,038単位 | ▲57単位 |
これが、介護2が全体の平均介護度と低く見積もっても、新単位608-旧単位647=▲39単位×25日=975単位(¥9,750)となるので約1万円/一人当たり。
利用者数が100名以上の大規模型の通所では、約100万円もの売上が減ってしまうのです。職員の処遇は改善(?)されているはずだが、大規模型の通所介護事業所は、平成30年度の介護保険改定は大きな痛手となると思います。
大規模型通所介護Ⅱの事業所が1時間延長しても、
所要時間8時間以上9時間未満
要介護1:611単位 →▲17単位
要介護2:722単位 →▲20単位
要介護3:835単位 →▲24単位
要介護4:950単位 →▲27単位
要介護5:1,065単位→▲30単位
今年の介護報酬の改定で運営方針を見直す事業所が多くなると思います(特に大規模型通所介護)。